最大のリスクヘッジ!物件を相場より安く買う8つの方法

「お得に物件を購入するにはどうしたらいいんだろう」

物件を相場より安く買いたいと思うのは当然のことですよね。僕も買いたいです。

安く購入できていれば、空室の場合でも家賃を下げて満室を狙えます。割高で購入してしまうと、家賃を下げると赤字となるため収支が厳しくなります。

安く購入できていれば、購入時点で含み益がある状態となるため、出口も安心して迎えることができます。

物件を割安で購入することは不動産投資における最大のリスクヘッジになります。

そこで今回は、物件を相場よりも割安で購入する方法をご紹介します。

この記事を読んで実践していけば、闇雲に当たっていくよりも割安で購入できる確率はかなり上がるはずです。

元付業者から買う

割安に購入するポイントの一つ目として、どの仲介業者を介して買うか?があります。

数ある不動産仲介業者の中からどの業者を選ぶべきか。

それは元付業者から買うのが正解です。

不動産の仲介業者は、「元付業者」と「客付業者」の2種類います。

元付業者について説明します。不動産を売却する時、売主は不動産仲介業者へ売却の依頼をします。売主から直接売却を依頼されている業者のことを元付け業者といいます。

客付業者は、買主側の仲介をする業者です。買主、つまり僕らのような物件を欲しい投資家は「こんな不動産を買いたい」と客付業者に依頼をするわけです。

元付業者は、依頼されてしばらくは自身の顧客リストの中から買いたい人を探します。書い手が見つからない場合は、対象を広げて他の客付業者達にも書い手探しを拡大します。

そうして、他の客付業者の中から買い手がみつかり、条件が折り合えば契約成立となります。

不動産の仲介業者は物件の売買契約を成立させると、成約金額に応じて仲介手数料受け取れます。これが仲介業者の収益源です。

僕が客付業者経由で物件を買った場合、客付業者は仲介手数料を僕からしか受け取ることができません。一方で、僕が元付業者経由で物件を買った場合、元付業者は売主から仲介手数料と僕からの仲介手数料の両方を受け取れます。

なので、基本的に元付業者は客付業者を介さず直接買い手とやり取りがしたいのです。

元付が買主と売主の両方から手数料を両手取りする場合、多少値引きをしても片手の取引よりも多くの収入を得られます。

ここがポイントになります。

また、客付業者の目線で言えば売買を成立させるために必要な労力は、物件金額が安くても高くても変わりません。そのため価格の高い物件を取扱いたくなります。値下げ交渉をお願いしても業者のメリットがないため、通りづらくなります。

一方で元付業者の場合は仲介手数料の両手取りができるため、値下げ交渉が入ったとしても契約を成立させた方がお得になるという構図です。

片手取りの収入と比較をすると、売買価格を60%値下げしても、まだお得ですよね。

このような理由から元付業者から買う時は、業者心理としても値下げを飲みやすく、売主に対して前向きに値下げ交渉してくれる可能性が高まります。

良い物件を見つけた時は、元付業者を探してコンタクトをとるようにしましょう。

元付け業者は、物件概要の取引様態の部分を見ればわかります。「専任媒介」「専属専任媒介」と書かれている業者であればその業者は元付業者です。

グーグルで「(目当ての物件所在地) 価格」「(目当ての物件所在地) 媒介」と検索すると見つかることが多いです。

ただ、ボロ戸建物件の場合はそもそも売買価格が最初から低いため、元付でない仲介業者はやりたがりません。普通に探すと元付業者にたどり着けることが多いです。

川上情報で買う

本当にお買い得な物件情報というのは一般市場に出回る前になくなってしまいます。

楽待や健美屋などに掲載されている物件は、誰も買い手がつかなくて流れてきた物件であるということになります。

一般市場に出回る前に元付業者はどのような人に物件情報を渡しているのでしょうか。

ひとつは買える人です。物件を売らなければ業者は収入がありません。そのため、業者はこの人は本当に買える人かどうか?を見ています。属性資料の提出を求められたりするのはそのためです。

現金をたくさんもっていれば言うことはありません。属性が良くローンが通る可能性が高い人も「買える人」と言う点では評価されるでしょう。「1億までは融資可能と言われている」などと既に銀行と話がついている場合、さらに購入確度があがるため、良い物件情報をもらえる可能性が高まるでしょう。

なので、買える人という点を業者にアピールすることが大切です。

二つ目は購入条件が明確な人です。業者も暇ではありません。まだ迷っていて買うかどうかもわからない人に多くの時間をかけるわけにはいかないのです。

購入条件が明確になっているのは、ある程度の経験者が多いかもしれませんね。

初心者でも、投資手法を1つに絞り込めれば十分可能です。

三つ目は返事が早い人です。未公開情報を連絡しても2、3日反応がない人では業者も困ってしまいます。もしかしたら断られる可能性もあるため、他の人にも物件情報を渡し備えておきたいのです。

真っ先に情報がもらえるように素早い返事を心がけましょう。

もし、連絡もらった物件がマッチしなかった場合は、どの部分が気に入らなかったのかを正確にフィードバックしましょう。

今後はより好みにあった物件情報をもらえるようになります。

業者心理を理解して、コミュニケーションをとっていけば川上情報をもらえる可能性も高まるはずです。

やる気のない売主から買う

「やる気のない売主さんなんて本当にいるのか?」

なんて思うかもしれませんが、実は普通に沢山います。

この間見に行ったボロ戸建は、両親から相続した物件で、相続してから1年間空き家の状態。部屋の内部は残置物が盛りだくさん。外観は軒下がはがれていたり、外壁にツタが這っていたり。家のまわりは草がのび放題で、かき分けないと玄関に入れなかったり、玄関の門がそもそも壊れて開かなかったりと凄まじい状態になっていました。

売主さんの話も聞いてみると、仕事が忙しく相続した物件の手入れする時間もなく、自分で住みたいと思えるような場所でもないため、相続後に放置となってしまったようです

ボロ戸建の場合はこのようなケースがわりと多いです。売主が不動産投資家ではないため、この物件で稼ごうだとか利益を上げようだとかそういった考えを持っておらず、なんなら現状だと固定資産税を払わなければいけない厄介なお荷物だと捉えている人です。

そのような人であれば本当に損をしない値段であれば、売ってしまってスッキリしたいというふうに考える人が多いです。

なので、こういったやる気のない売主さんから物件を購入できると、割安で買えることが多くなります。

一棟もの(アパートやマンション)の物件の場合は、売主が投資家ではなく地主大家さんだと大家業に対して本腰を入れている人が多少ないです。地主大家さんは、相続で大家になった人や、相続税対策ではじめた人が多く、目標を持ち積極的に学習してスタートした人ではないからです。

このような地主大家さんの場合は、やる気がなくなっている確率は高まります。また、地主大家さんは高齢になっていることも多く、疲れてしまったから物件を手放したいと考える方も多くいます。

このような方は今後も多く出てくると思われます。

なので戸建でも一棟物件でもやる気のない売主さんから購入することを心がけましょう。

売り急いでる物件を買う

売主さんが「今月末までにまとまった金額のお金が必要だ」というように売り急いでいる場合、物件を割安で購入できる可能性が高まります。

例えば、相続税を払わねばならないケース。相続税は相続が発生してから10ヶ月以内に支払う義務があります。相続税の金額が確定して、お金が手元にない場合は物件を売却してお金を用意することになります。このとき売主が高く売却したかったとしても、納税期限を過ぎるわけにはいかないので、「多少安くてもいいから早く売りたい」という心理が働きます。

なので売り急いでいるのかどうか、元付業者さんに探りを入れると良いでしょう。

売れ残りの物件を買う

続いて売れ残り物件についてです。

物件の売値は、売主が元付業者と相談して決めています。

売り始め直後は「高値で売れるといいな」と希望を持っているタイミングです。

この頃に「半額に値下げほしい」とお願いしても、通りにくいことは想像できますよね。

これは僕らが物件を売却しようとする時もそうですよね。きっと「まだ売り出したばかりだから、他に希望価格で買ってくれる人がいるかもしれない。もう少し様子をみよう」と思うはずです。

ところが、売れ残り物件の場合はどうでしょう。最初は「様子をみよう」と思っていたけれど、2ヶ月3ヶ月と全く買い手が見つからない状態が続いたら少しずつ不安になってくるはずです。「この金額では高すぎるのかな。もう少し下げないといけないのかな」と。

不安になった売主はまもなく元付業者と相談をして値下げをします。

つまり、ポータルサイトで「おや、この物件値下げしてるな」と確認できた時、その売主は売れるか不安になっています。

値下げをした後であれば指値交渉も取りやすくなります。ここで交渉を入れていくのがお勧めです。

売れ残り物件であっても1年2年とあまりにも長期に残っている場合は「売れたら儲けもの、売れなくても放置しておこう」と売主が売りを真剣に考えていないこともあります。

この場合は、売主に焦りや不安はないため、価格交渉は通りにくくなります。深追いしないように注意しましょう。

現金で買う

不動産は高額になることが多いため、ローンで買うことが多いです。

ローンの場合、「ローンが通らずに契約が破棄された」というケースも発生します。

売主としては早く売りたいのに、ローンがブレイクして話が流れるという事が起きると精神的に辛くなっています。

これが一度であればまだしも2度目3度目となるとなおさらですね。

想像して見てください。あなたは売主として家を売ろうとしています。希望額で買い手がみつかり、契約まで済ませました。あとは決済というところで、ローンがおりず契約が白紙に。ローン審査は1ヶ月以上かかることもあるため、多くの時間がかかります。この間は他からの購入希望者はお断りしているため、売主側からは機会損失ともとれます。ここまでかかってキャンセルとなるとぐったりしてしまうはずです。

なので売主は確実に買える人を求めているわけです。

現金の場合は確実に購入できます。

この確実に買えるという点は、価格に対しても交渉力もちます。

「確実に買うからここまで値下げをしてくれよ」あるいは「ここまで値下げしてくれたら確実に買うよ」と、このような交渉ができるわけです。

なので現金をたくさん持っている資産家は強いですね。

「この物件はどうしても買いたい!」という時は現金買いができると強いです。

来るべき時に備えるためにも、資産を増やしておきたいですね。

瑕疵担保免責で買う

不動産の売買では瑕疵担保責任という考えがあります。

不動産は大きな買い物です。購入後に聞いていなかった瑕疵が見つかると、買主は大痛手を食うことになります。

例えば、「雨漏りが発生して修繕に100万円必要になった」とかそういうケースです。

物件を買うのに3000万使ってるところに、さらに修繕費用100万円がかかってきたら買主も辛いですよね。

それを守るために瑕疵担保責任という仕組みがあります。ただし売主本人も知りえない瑕疵に対する責任が無期限で設定されてしまうと、それはそれで売主にとって過剰な負担となってしまいます。なので1年や2年など期限を区切って、買主を保護する仕組みがあるわけです。

売主目線で言えば、瑕疵担保責任が問われない方が嬉しいですね。

売却後にクレームや何かを請求されるリスクがないという安心感があります。

「瑕疵担保責任はいりませんよ、何があってもこちらで対応しますよ」と意思表示するのが、瑕疵担保免責での購入です。

瑕疵担保免責での購入は、安心感を与えるという意味で価格に対して交渉権を持ちます。

先ほどの現金買いと同じように「瑕疵担保免責でいいからこの金額まで値下げしてよ」「値下げしてくれたら瑕疵担保免責でいいよ」という交渉ですね。

ボロ物件の再生をおこなう場合は、きっちりリフォーム費用の見積もりをしてから買わないと危険が高すぎます。

そのようにしていれば、購入時にはどんなリフォームが必要なのか、今後どの部分がいつ頃修繕必要になるのか、そのリスクも洗い出せている状態ですね。

そこまで見えていれば瑕疵担保免責にしてしまっても問題はないです。

逆にどこまで対処できるかというリフォームのスキルを上げることにも繋がったりします。

そのため割安に買うためにも、リフォームスキルを得るためにも瑕疵担保免責にトライすることは有益と思います。

(当然、十分な知識を得てからにしてください。一棟目は避けた方が無難です。)

残債のない物件を買う

続いて残債のない物件です。

残債とは、ローンの残り返済額のことです。

売主目線で言えば、売却金額が残債を下回ってしまうと借金が残ってしまうことになります。

こんな状態では売却できませんよね。なので残債がある場合は、売却金額でローンの返済と売却時の諸費用がすべて払えるだけの金額になっていないと売却できないことになります。

逆に残債のない物件の場合、借金がないので「XX万円以上でなければ売れない」という100%守るべき心理的ラインが存在しません。

そのため、残債のない物件は安く買える可能性が高まります。

元付業者と話して探りを入れると良いでしょう。

まとめ

まとめると

  1. 良い物件を見つけたら元付業者を探します。
  2. 業者とのコミュニケーションは、買える客をアピールし、明確な購入条件を伝え、早いレスポンスを心がけましょう。
  3. 売主の状況に探りを入れます。どういう理由でこの物件売却しようとしているのか、いつまでの売却を希望しているのか、いつから売りに出しているのか、残債はあるのか聞いてみましょう。
  4. そして瑕疵担保免責の現金一括買いを決めましょう。

瑕疵担保免責や現金買いは、リフォーム経験や資産状況次第ですが、それ以外の部分は実行できるはずです。

これだけでも割安に購入できる機会は増えると思うので、ぜひ実践して見てください。